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LINE殺人事件に見るLINEワールドの闇と対策

2014年1月15日 カテゴリー: , 事件・ケーススタディ , インターネット・個人情報保護 , その他・場所全般 , 女性の防犯・ストーカー対策

ようこそ「防犯対策.com」へ!
防犯アドバイザーの新井富美男です。

今回も前回に引き続き広大なSNSの防犯対策について
一人暮らしの女性やそのご家族を始めとして
日常の防犯対策にお悩みの皆様に最適な
ノウハウをわかりやすくお伝えして行きますので
よろしくお願い申し上げます。

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 LINE殺人事件とは 

世間を震撼させ、今なお思い出すのも忌まわしい凶悪な
殺人事件でした。

詳細はあなたもよくご存じの通りですが
概要は2013年6月広島県呉市の無職少女が友人にLINEに
悪口を書き込まれ、その腹いせに集団で計画的に凄惨な
暴行を加え殺害し、死体を山林に遺棄した事件です。

LINEはとてもコミュニティサイトとして使い勝手が
良く爆発的に普及しているSNSです。
超簡単に個人の意見が瞬時にグループ間に拡散できて
しまうという利便性故に精神的に未成熟の未成年者を
殺人事件にまで巻き込む一因となってしまいました。

LINEは自己責任で個人情報管理とマナーさえしっかりと
守ればコミュニティツールとしてとても便利ですが、
一歩間違うと大きなトラブルに発展します。
一人暮らしの女性は格段の注意が必要ですね。

謹んで被害者のご冥福をお祈りすると共に
今後のLINE、SNS絡みの事件を防ぐ教訓として
取り上げたいと思います。

 LINEワールドの闇 

キーワードは閉鎖的なグループ構築にあります。
友達リストでつながったグループチャットを中心に
ゲームなど多種多様なアプリで時間を共有します。

精神的、肉体的に不安定な思春期にある未成年者は
その閉鎖的なバーチャル空間での友人との情報交換、
時間の共有に癒しを求めているのでしょう

またそのバーチャル空間でのコミュニティの中では
一般的には個人的な主義、主張よりもその構成員の一人
として、お互いの居心地の良さの維持、向上が優先され
「同調圧力」という論理が働きます。

「同調圧力」がLINEグループ内の個人の人間的成長、
平和的融和に機能すればよいですが、個人の良識が排除
され、時として全く倫理性、合理性のない全体主義的な
極端な意見、行動が形成されることもあります。

その世界観は現代日本の閉塞状況を達観している
「ゆとり世代」「さとり風世代」ともリンクしていて、
個性的な少数意見は「痛い」「KY」と表現されたり
「いじめ」などで排除されることもあります。

私は未成年者が基本的な社会での個人同士の適切な
情報交換などのマナーを習得することなく、
安易にLINEのグループチャットなどの利便性を乱用し、
負の側面もある閉鎖性、同調圧力の罠にはまったことが
この凄惨な事件を生んだ一因であり、
「LINEワールドの闇」の部分だと思います。

それではこの便利なLINEをどの様に管理すれば
安全に利用できるのでしょうか?

 LINE設定の注意点 

1.LINE個人情報などの設定

・安易に見知らぬ人と友達にならない
「なりすまし」などLINEを利用した犯罪も増えています。
・自分の電話帳をLINEに登録しない
・ID検索をオフ設定
・友達自動追加をオフ設定

2.LINEでのコミュニケーション・ストレスに注意

・「既読スルー」「ソーシャル疲れ」などの問題
友達とも話し合い、お互いにストレスのない楽しい
コミュニケーション・マナーを心掛けましょう。
・就寝時間帯は時間を決めて電源オフ
私も実行していますが精神的な負担が減ります。
スマホがなくても生きて行けますよ。
・不快なよからぬグループからは勇気を持って抜ける
・トラブルに遭いそうなときは家族、知人に相談
・一人での思索時間を大切に
・リアルの友達づきあいとバランスよく

3.LINEでのつきまとい、ストーカー対策

・危険な人物はブロックしましょう
・住所など個人情報の公開はやめましょう
・深刻なトラブルには警察に相談を

4.LINEアプリのインストール管理

・不必要なインストールをしない
アプリはアクセス権限を見極めて。
・プライバシー設定をしっかりしましょう

5.運営サイドへの改善要望

・プライバシー管理設定をわかりやすく厳格なものに
・未成年者への一部機能の制限、フィルター制御
出会い系サイトまがいのグループもありますので
児童買春、ポルノの温床とならない配慮を。
・コミュニケーション・マナー周知、安全対策
安易な会員拡大に走らず安全対策などの施作を。

まとめ「LINE殺人事件に見るLINEワールドの闇と対策」 

・LINE殺人事件未成年者が情報交換などのマナーを習得する
ことなく、安易にLINEの利便性を共有し、閉鎖性、同調圧力の
罠に陥ったことが事件一因だと思う。
・対策:個人情報などの設定、ストレス管理、ストーカー対策、
アプリ管理、運営サイドの改善など。

今後もコミュニケーション・テクノロジーの進歩と共に
その更なる利便性とひきかえに第二のLINE殺人事件の
ような新たな問題、犯罪が出現することでしょう。

その解決には行政、企業任せでなく日本社会全体で
知恵を出し合い、時代あったコミュニケーションのあり方
について論議し
改善してゆくことが必要だと思います。

長くなりましたので本日はここまでとします。
最後までお読みいただきありがとうございます。
次回も心を込めて防犯対策ノウハウを発信して
ゆきますのでよろしくお願いします。

アルファセキュリティ株式会社
代表取締役 新井富美男

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