ストーカー被害の現状は？

2014年2月11日カテゴリー： , 事件・ケーススタディ , その他・場所全般 , 女性の防犯・ストーカー対策

ようこそ「防犯対策.com」へ！
防犯アドバイザーの新井富美男です。

昨日、東京都武蔵村山市内マンションで一人暮らし
の女性が包丁で刺殺される凄惨な事件が発生。
逮捕された犯人は以前女性と同居していた男で金銭
トラブルが原因と言われています。

詳細は今後の取調べで明らかになるでしょうが、
非力な女性を元の交際相手が残忍な手口で殺す
というストーカー殺人事件にも通ずるとても悲惨な
事件です。

今回はストーカー対策にお悩みの一人暮らし女性や
ご家族向けにストーカー規制法改正後のストーカー
事件の現状についてわかりやすくお伝えします。

今後ストーカー事件に巻き込まれない予防対策と
してもお役立て下さい。

　ストーカー規制法改正後の現状　

２０１２年の逗子ストーカー殺人事件を契機に
ストーカー規制法が大幅に改正されました。
これについてはブログ「ストーカー規制法改正で
 どう変わるか？」をご覧ください。

それ以降、容疑者に女性被害者の住所などを
知られないように被害者保護の観点から作成された
匿名逮捕状が１５９件作成されていたことが毎日
新聞で報道されました。

ストーカーの復讐におびえることなくストーカー
被害者の女性が警察に相談出来るようになり
被害者保護に大きく前進したといえます。

一方で、一部の自治体でストーカー被害者の住民
基本台帳の閲覧制限が徹底されておらず情報流出
のおそれがあることもわかりました。
自治体には閲覧制限の徹底をお願いします。

　ストーカーと被害者の現状　

警察庁の発表した平成24年度統計を見てみます。
最新のストーカー被害の傾向を知ることで未然に
ストーカー、つきまといを防ぐ助けとなります。

・ストーカー事件発生件数

認知件数19,920件、警告：2,284件、禁止命令：
69件、援助：4,485 件、検挙：351 件と前年比
60%以上の大幅な増加となっています。

これは今まで泣き寝入りしていたストーカー被害者
の女性がストーカー規制法改正により警察に相談や
援助を求めやすくなったと解釈出来ます。

・ストーカー被害者の年齢層

20代が20%、30代が25%、40代が20%で合計
65%を占め、その内、女性被害者が87％です。
主に30代前後の女性がターゲットになっています。

・ストーカーの年齢層

20代が35%、30代が28%、40代が18%で合計
80%を占め、その内、男性ストーカーが86%です。
ストーカーも30代前後の年齢層が多い。

・ストーカーと被害者の関係

配偶者が9%、元交際相手と交際相手が53%、友人と
知人が11%、職場関係が9%と顔見知りの犯行が82%
を占めます。
見知らぬ相手などからのストーカー被害は18％です。

驚くべきことにストーカーの62%が結婚相手と交際
経験のある相手なのです。
交際相手の選択を誤ると、いつ相手がストーカー
に変身するかわかりません。

人間関係にも意識の高いあなたは問題ないと思い
ますが、恋愛もハートと頭をバランスよく使う時代
になったのでしょうか。

・ストーカーの動機

67%が被害者に対する好きという「好意の感情」、
25%が「好意が満たされない怨恨」つまり逆恨み。

「可愛さ余って憎さ100倍！」
恋愛感情のコントロールは本当に難しいですね 🙁
映画「危険な情事」のグレン・クローズの鬼気迫る
ストーカー演技を思い出しました（汗）

・ストーカー、つきまといの発生状況

多い順で言うと、「つきまとい・待ち伏せ」が
53%、「面会・交際の要求」が52%、「無言・
連続電話」27%、「乱暴な言動」が22%です。
重複行為があるので合計は100%を超えます。

ストーカー行為は徐々にエスカレートします。
特に防御が手薄な一人暮らし女性は放置せず悪化
する前にご家族、警察などに相談しましょう。

まとめ
「ストーカー被害の現状は？」

☆ストーカー規制法改正後：容疑者に被害者の住所
を知られないよう被害者保護の観点から作成された
匿名逮捕状が１５９件作成された。

☆ストーカーと被害者の現状：ストーカー事件発生
件数、年齢層、動機、人間関係、発生状況は・・・

長くなりましたので本日はここまでとします。
最後までお読みいただきありがとうございます。

次回も心を込めて女性一人暮らし、ご家族に最適な
防犯対策ノウハウを発信してゆきますのでよろしく
お願いします。

「防犯対策.com」
アルファセキュリティ株式会社
代表取締役　新井富美男