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マルハニチロ「アクリフーズ農薬混入事件」最終報告書

2014年6月18日 カテゴリー: 企業・組織のセキュリティ , 食の安全 , 事件・ケーススタディ , 事務所・企業 , 工場・倉庫 , 監視カメラ・防犯カメラ

ようこそ「防犯対策.com」へ!
防犯アドバイザーの新井富美男です。

梅雨の中休みでしょうか、蒸し暑く
はっきりしない日が続きます。
食中毒や熱中症にも注意してお過ごし下さいね。

日本代表もワールドカップ初戦は戦術の乱れから
痛恨の敗戦となりました。

ザック・ジャパンの原点に立ち返って、
背水の陣となったギリシャ戦は攻撃的な
フォーメーションでサムライらしく悔いのない様に
臨んでもらいたいですね (o^-‘)b☆ガンバ!

それでは一人暮らしの女性やご家族をはじめ日常の
防犯対策にお悩みのあなたに最適なあまりお金を
かけず簡単にできる防犯対策のノウハウをわかり
やすくお伝えします。

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 アクリフーズ農薬混入事件とは 

事件の重大性から、当ブログ【防犯対策.com】
でも何度か経過をお伝えしてきました。

アクリフーズ社の社員であった安部容疑者が
会社に対する不満から毒性の高い農薬マラチオンを
冷凍食品製造ラインにて混入させ、多くの市民に
健康被害をもたらした事件です。

アクリフーズ社の安全管理、品質管理のずさんさも
健康被害に輪をかけて、日本の「食品の安全神話」
を崩壊させました。

その後、アクリフーズ社は親会社のマルハニチロ
グループに吸収されました。

詳細は投稿【アクリフーズ農薬混入事件に見る
食品工場の問題点とは】をご覧下さい。

アクリフーズ農薬事件「第三者委員会最終報告書」

「食の安全」を脅かし、日本社会を驚愕させた
重大事件の舞台となったマルハニチログループの
品質保証と危機管理の抜本的な見直しのため、
政府主導で外部有識者による第三者検証委員会が
設けられて、検証が行われてきました。

その最終報告書がこの五月に発表されました。
下記にその概要をお伝えします。

マルハニチロの問題点

・組織構造の問題
企業としての責任の所在が不明。

・事態の重要性に対する誤認
健康影響を過小評価、市民の健康被害が拡大。

・外部検査の実施決定に1か月半
商品回収決定の遅れにより市民の健康被害が拡大。

・従業員による農薬混入を未然に防げなかった
従業員に対する人事システム等が不備。
食品防御体制が非常にずさんであった。

・消費者への責任感不足による商品回収失敗
当初、回収対象商品名の報告が不正確。

マルハニチロへの提言

・食品企業としてのミッションの再確認と浸透
グループ社員全員がこの原点に立ち返り、このミッション
を、醸成、浸透させ、企業風土としていくことを求める

・組織改革:リスク管理統括部の創設
「安全管理室」をマルハニチロ本社に創設する。

・品質保証機能の強化
精確なデータで安全性を保証できる検査体制を確立。

・危機管理への備え
事故・事件発生時の危機管理規程、行動指針。

・食品防御の確立
食品防御管理基準の抜本的見直し。
危険物・異物混入防止対策。
製造ラインへの部外者の侵入制御。
製造ラインへ監視カメラを設置。

・PBオーナーとの関係作り
消費者への迅速な情報伝達と回収が最重要。

以上がマルハニチロ「アクリフーズ農薬事件」
第三者委員会最終報告書の概要です。

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 更なる「食の安全」のために 

マルハニチロ「アクリフーズ農薬事件」に関する
第三者委員会最終報告書は概ね賛同出来ます。
企業、市民、日本社会全体としても将来に向け
品安全管理の基準として尊重すべきでしょう。

但し、二度と市民の生命を脅かす大規模な食品事件
が起きないように、「防犯対策.com」として、
何点か要望を
上げたいと思います。

・提言が本当に実践されるか?

第三者委員会によるマルハニチロへの「提言」
なので法的な強制力はありません。

実効性はマルハニチログループの誠意ある今後の
行動にかかっています。
社長を中心として「危機管理再構築委員会」も
早速、創設されたようです。

行政による監視と共に、賢い消費者として今後の
進捗状況を見守る必要があります。

【「食品の安全」を自分で守る!アクリフーズ
問題対策】もご覧下さい。

・強制力のある新たな食品安全管理基準の構築

放射線問題、残留農薬、TPPなどグローバル化
の潮流もあり、残念ながら「食の安全」を私企業の
「性善説」に頼る時代は終わりました。

また複雑化した食品流通の中で、市民一人一人が
毎日の「食=生命」の安全に注意するには限度が
あります。

政府主導で、生産から物流に関するビッグデータや
科学的な分析手法などを活用し、時代に即応した
新たな食品安全
管理基準の構築が必要です。

・総合的な食品安全管理システムの構築

今回のマルハニチロ「アクリフーズ農薬混入事件」
の様に、犯罪はチャンス、隙のある場で起こります。
そのためには場当たり的な防犯対策でなく
犯罪者を発生させない総合的な防犯対策が必要です。

企業関係者の方には記事【「食の安全」食品工場の
品質管理、防犯対策とは】が参考となるでしょう。

工場防犯対策

工場防犯対策 


以上、【マルハニチロ「アクリフーズ農薬混入事件」
最終報告書】をお届けしました。

ご質問、ご相談はお気軽に下記まで

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まとめ
【マルハニチロ「アクリフーズ農薬混入事件」
最終報告書】

*アクリフーズ農薬混入事件とは:アクリフーズ社の
従業員、安部容疑者が毒性の高い農薬マラチオンを
冷凍食品製造ラインにて混入させ、多くの市民に
健康被害をもたらした事件。

*マルハニチロ「アクリフーズ農薬事件」第三者委員会
最終報告書」:大事件の舞台となったマルハニチロ
グループの品質保証と危機管理の抜本的な見直しのため
政府主導で外部有識者による第三者検証委員会が検証
した報告書。

*更なる「食の安全」のために:「食=生命」の安全
のためには・・・

長くなりましたので本日はここまでとします。
最後までお読みいただきありがとうございます。

次回も心を込めて女性一人暮らし、ご家族に最適な
防犯対策ノウハウを発信してゆきますのでよろしく
お願いします。

「防犯対策.com」
アルファセキュリティ株式会社
代表取締役 新井富美男

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