通り魔への防犯対策とは
ようこそ「防犯対策研究所」へ!
群馬でただ一人の「総合防犯設備士」
セキュリティ・コンサルタント、新井富美男です。
本記事は2019年5月29日にリライトしました。
昨日、川崎市多摩区登戸新町でスクールバスを待つ児童を狙った通り魔事件が発生。
刃物を持った岩崎容疑者により児童ら19名が刺され、その内の2名が死亡しました。
亡くなられた方々のご冥福と負傷された方々の回復を心よりお祈りいたします。
今回は犯罪弱者である児童、女性、高齢者などを通り魔などの犯罪被害リスクから守る防犯対策のノウハウをわかりやすくお伝えいたします。
通り魔とは
広辞苑によるともともとは「瞬間的に通り過ぎ、その通り道に行き合った人に災害を与えるという魔物」転じて今では「通りすがりに人に危害を加える者」のことを指します。
最近では刃物や銃器をはじめ自動車での突入など通り魔の使用する凶器も多様化し、大量殺人、無差別殺人的なリスクが増大しています。
通り魔犯行の動機、心理状態も多種多様でプロファイルが非常に難しい側面があります。
精神障害の影響下にある犯行が無罪となり、社会に復帰後、再犯を重ねる事件もあります。
基本的には未成熟な人格からくる反社会的性格、薬物の乱用による幻覚・精神異常、劣等感から来る破壊衝動、性的興奮やサディスティックな快楽などが考えられます。
今回も通り魔の岩崎容疑者が自死しており、同様な事件の再発防止のために必要な動機の解明が困難な状況となっています。
■海外の通り魔事件
1999年「コロンバイン高校銃乱射事件」:15名の死亡、24名の重軽傷。
2007年「バージニア工科大学銃乱射事件」:33名の死亡。
アメリカで繰り返される銃乱射事件の恐ろしさを痛感します。
いまだに有効な銃規制が法制化されていません。
■日本の通り魔事件
1980年「新宿西口バス放火事件」:6名焼死、14名の重軽傷。
2001年「大阪教育大学附属池田小学校事件」:児童8名の死亡、15名が重軽傷。
銃規制の厳しい日本では、ナイフ、放火、自動車などを凶器とした犯行が多い。
ただ「餃子の王将」前社長射殺事件の様に、闇ルートで銃器の密輸も増加していて今後の動向が心配されます。
通り魔への防犯対策とは
通り魔は事前の犯行予兆や動機の把握が非常に困難です。
従って、駅や学校などの公共の場所や人気のない夜道などでなんの落ち度もない一般市民を無差別で狙う通り魔の防犯対策も非常に困難となります。
今回の川崎市通り魔事件のようにわずか数十秒の間に19名も殺傷する事件では、市民レベルで現場対処するすべは非常に限られます。
政府を中心に日本社会全体で通り魔の犯行を抑止する政策を真剣に考察することが急務です。
以下に市民レベルで通り魔被害のリスクを下げる防犯対策をお伝えします。
児童には保護者が予行演習も兼ねて、実際に現地で教え諭すことが重要です。
大原則は「周囲の異変を察知したらすぐに逃げる!」
1、RUN. HIDE. FIGHT. =「逃げる・隠れる・戦う」
「アメリカ国土安全保障局」作成のテロ緊急避難の手法です。
テロ向けですが無差別殺人を狙う通り魔への防犯対策としても非常に有効です。
通り魔など危険な兆候をわずかでも察知したら、まずは「その場から逃げる」、逃げられない時は「通り魔から隠れる」、命を守る最後の手段として「通り魔の犯行を封じる」。
参考記事【東京オリンピックのテロ対策!市民参加でレベルアップ!!】
2、人ごみ、危険な場所ではいつも周囲の状況に配慮。
痴漢、ひったくり、すり対策にもなります。
人間には本能的に第六感、事前に何か異常を察知する能力があると言われています。
どこでも油断大敵です。
3、夜道や危険な場での一人歩きをしない。
夜道など助けが近くにいない環境は通り魔に好都合です。
参考記事【ストーカー対策!夜道にご用心!】
4、周囲に異常があったらすぐに避難場所に逃げる。
交番、コンビニなど緊急時の避難場所を決めておきましょう。
5、防犯ブザー、大声で助けを呼ぶ。
逃げる機会を逸したら、常備している防犯ブザー、防犯スプレーなどで助けを呼んだり逃げるチャンスを広げましょう。
参考記事【防犯ブザーは鳴らせない?】
6、日常生活では過度に目立つ派手な服装はしない。
機敏に行動しやすいスキのない服装を。
もちろんストーカー、痴漢対策にもなります。
7、スマホ、携帯、音楽などながら歩きはしない。
通行の危険はもちろん周囲の状況から遮断されとても防犯対策上も危険です。
8、特に女性向けの通り魔対策。
基本的にストーカー対策に準じた防犯対策が良いと思います。
ただ通り魔はストーカーと違い、最初は特定個人を狙ってはいないので「周囲の異変を察知したらすぐに逃げる」これが通り魔への最大の防犯対策です。
参考記事【三鷹女子高生ストーカー殺人事件とは】
9、特に学校向けの通り魔対策。
「大阪教育大学附属池田小学校事件」を契機に「防犯環境設計」での防犯対策が普及し効果を上げています。
参考記事【 学校の防犯!世界基準の「防犯環境設計」四原則とは?】
10、近隣の不審者対策の徹底。
今回の川崎市通り魔事件のように、児童など犯罪弱者を狙う犯罪の予防には、保護者・学校・行政・地域等が一体となった総合的な不審者対策が効果的です。
参考記事【 不審者対策!子供を魔の手から守るには】
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今回のまとめ
通り魔への防犯対策
大原則「周囲の異変を察知したらすぐに逃げる」
1、RUN. HIDE. FIGHT. =「逃げる・隠れる・戦う」
2、人ごみ、危険な場所ではいつも周囲の状況に配慮。
3、夜道や危険な場での一人歩きをしない。
4、異常があったらすぐに避難場所に逃げる。
5、防犯ブザー、大声で助けを呼ぶ。
6、日常生活では過度に目立つ派手な服装はしない。
7、スマホ、携帯、音楽などながら歩きはしない。
8、特に女性向けの通り魔対策。
9、特に学校向けの通り魔対策。
10、近隣の不審者対策の徹底。
長くなりましたので本日はここまでとします。
最後までお読みいただきありがとうございます。
次回も心を込めて防犯対策ノウハウを発信してゆきますのでよろしくお願いします。
「防犯対策研究所」
アルファセキュリティ株式会社
総合防犯設備士・セキュリティコンサルタント
代表取締役 新井富美男
アルファセキュリティ対応エリア:関東・群馬・前橋・高崎・伊勢崎・東京・埼玉・栃木を中心に、日本全国は総合防犯士会等のネットワークで対応