顔認証カメラ「京王線刺傷事件」後のニーズ急増の理由とは!
ようこそ「防犯対策研究所」へ!
群馬でただ一人の「総合防犯設備士」
社会のセキュリティ向上に精進する新井富美男です。
先日の緊急事態宣言解除後、国立オリンピック記念青少年総合センターで二年ぶりに開催された(公社)日本防犯設備協会の特別セミナー「AIで変わる防犯カメラ」に生身で参加してきました!
ZOOMなどリモートではない会議は超久しぶりでしたが、やはりリアルの講師・スタッフ・受講者の覇気が体感できるセミナーでの学習は非常に効果的だと再認識しました。
出張ついでに、新宿駅構内・山手線車両内の防犯カメラ配備状況、新国立競技場スタジアムなど東京都内現況も視察してきました。
今回は、特別セミナーでも中心課題となったハロウィーンを狙った「京王線刺傷事件」と連発する模倣刺傷事件や「JR東日本の顔認証カメラ運用ポリシー問題」など、現在急速に普及しつつあるAI実装の顔認証カメラの現状・機能などについて、総合防犯設備士の立場から最新情報をわかりやすくお伝えします。
顔認証カメラとは?
監視エリア内で対象となる人物の顔情報を分析し、特定の個人情報として識別可能なAIソフトを実装した防犯カメラシステムです。
システムに顔情報の登録済者はもちろん、未登録者であっても、ライブ画像や録画データから特定した人物の検索が可能です。
AI(人工知能)を活用した「画像解析技術」を実装したカメラシステムのうち顔認証に特化したカメラシステムです。
わかりやすく例えるならば、ただ映像をモニターするだけの「防犯カメラ」(「人の目」に相当)に「AIソフト」(「頭脳」に相当)が搭載され、このとてもお利口なAIソフトにより顔認証や行動検知など多種多様なニーズに対応可能なカメラに進化したと言えます!
世界的にも、ディープラーニング(深層学習)するAI技術の加速度的進化により、治安維持・防犯・マーケティングから軍事まで多種多様な分野への普及が始まっています。
アメリカと中国が熾烈なAI技術の覇権争いを展開しているように、「DL・AIを制する者が世界を制す」世界情勢となりつつあります!
顔認証カメラ「京王線刺傷事件」後の社会的ニーズ急増
ハロウィーンでの「京王線刺傷事件」や連発する模倣刺傷事件を契機に、JR東日本をはじめ鉄道各社で駅構内・車両内へのAI実装の顔認証カメラの配備が急速に進行しています。
今回の服部容疑者も、2015年30人の死傷者を出した「東海道新幹線放火事件」を模倣して、人出の多いハロウィーン当日、ソフトターゲット(無防備な標的)として逃げ場のない特急車両内の市民を狙って犯行を計画し実行に及びました。
JR東日本・JR東海では、この「東海道新幹線放火事件」や2018年「東海道新幹線車内殺傷事件」を契機に、治安維持への社会的ニーズの高まりと国土交通省の指導により、顔認証カメラの構内・車両配備が一挙に先行した経緯があります。
残念なことに、「京王線刺傷事件」では、この京王線特急電車内に防犯カメラが設置されておらず、車掌・運転手が刺傷や放火の把握が遅れたことから被害が拡大したと指摘されています。
限られた駅員・車掌・警備員・警察官等では監視しきれない不特定多数の乗客の挙動を、最先端のAIを活用した顔認証カメラにより、鉄道会社・警察等がリアルタイムでモニタリングすべしという社会的なニーズにより配備が開始されたのです。
また一方では、一時話題となった「JR東日本の顔認証カメラ運用ポリシー問題」など、知らぬ間に市民が撮影対象となっている「個人情報保護」とのバランスが重要な課題となっています。
本日時点の首都圏内の鉄道車両内防犯カメラ設置率は、JR東日本・JR東海・東急鉄道で100%、東京メトロで40%、刺傷事件の起きた京王鉄道では17%、京浜急行では4%とかなりの格差があります。(11/23読売新聞発表)
次に、公共機関に限らず、安全・安心を見守る「人の目」の代替として民間企業・医療施設・福祉施設・食品工場等でも増加し続けるであろうAI実装の顔認証カメラの機能・用途についてわかりやすく紹介します。
通り魔・テロ対策の記事はこちら↓
【通り魔への防犯対策とは】
JR東日本・山手線車両内の蛍光灯一体型防犯カメラ
顔認証カメラの構成・運用方法
顔認証カメラシステムの構成
既にお伝えした通り、「顔認証カメラ」システムは、対象となる顔画像を撮影する「防犯カメラ」(「人の目」)と、撮影された顔画像を蓄積されたデータで解析する「AIソフト」(「頭脳」)をネットワーク等で接続して構成されています。
この頭脳に当たる「AIソフト」部は、ディープラーニング(深層学習)により急速に進化しており、現在では「自然言語処理」分野では人間の精度を超越しています(GLUE評価による)
AIソフトは顔認証機能のみならず、多種多様な分野で人間以上の機能を発揮すべく防犯カメラなどのハードに組み込まれています。
顔認証カメラの運用
ここでは、「顔認証カメラ」システムのコアである「防犯カメラ」と「AIソフト」の実際の運用方法について紹介します。
♦ オンプレミス型AIシステムによる顔認証カメラ
監視場所に設置する「顔認証カメラ」とローカルサーバーに組み込まれた「AIソフト」を
ローカルネットワークで接続して運用します。
ローカル内で完結するため、秘匿性が高いのが長所です。
♦ クラウド型AIシステムによる顔認証カメラ
監視場所に設置する「顔認証カメラ」をクラウドサーバー上の「AIソフト」にグローバルネットワークで接続して運用します
クラウドサーバーに大量のデータが蓄積されるので、AIソフトのディープラーニング(深層学習)が加速され、顔認証カメラシステムの機能が随時向上します。
♦ エッジ型AIシステムによる顔認証カメラ
監視場所の「顔認証カメラ」本体に「AIソフト」専用チップを組み込んだスタンドアローン型のカメラです。
映像から即時解析されるので処理スピードが速いのが特徴です。
顔認証カメラシステムの機能・用途
ご紹介した通り、AI実装の顔認証カメラシステムには多種多様の機能・用途があります。
防犯対策・セキュリティ対策のみならず、多種多様な課題を解決するビジネスソリューションとしても活用できます。
1. 防犯対策
「京王線刺傷事件」後に鉄道各社が「顔認証カメラ」導入を加速しているように、顔認証システムにより登録者・未登録者の顔画像を解析し、システム管理者等に以上等をアラートすることで、犯罪行為の予防・犯罪者の追跡等に活用できます。
2. セキュリティ対策
オフィス・マンション・工場等で従業員・入居者・関係者の顔画像を「AIソフト」に事前登録しておけば、特定エリアへの出入管理が容易に可能です。
未登録者が侵入しようとすれば、アラート発報で抑止できます。
3. 万引き・迷惑行為対策
コンビニ・書店・店舗等で万引きや迷惑行為の常習者の顔画像を登録(ブラックリスト)しておけば、該当者の来場時に管理者に即時通知して、万引き等を抑止できます。
実際に、2019年より万引き被害が甚大な渋谷駅周辺の大型書店3社が「渋谷書店万引対策共同プロジェクト」を発足、連携した「顔認証カメラ」システムを導入、各書店の万引き犯の来店情報を即時共有、万引き被害を半減させる成果を上げています。
4. 顧客サービス向上・ビジネスソリューション
ホテル・カーディーラー・店舗等でリピーターなど顧客の顔画像を登録(ホワイトリスト)しておけば、「顔認証カメラ」がその顧客来場時にスタッフに即時通知できるので、迅速なVIPサービスが提供可能です。
また、来客の顔認証データと顧客管理データのリンクにより、効率的なマーケティングにも活用できます。
5. 迷子・徘徊対策
大規模なデパート・遊園地・ショッピングモール・福祉施設等で、来場者・入居者等の迷子・徘徊などが発生した際に、登録データや手持ちの写真データがあれば、「顔認証カメラ」のライブ映像・録画映像から迅速に検索ができます。
6.非接触感染症対策
AI顔認証カメラにサーモグラフィ機能を追加することで、来場者の検温とマスク装着状態の検知ができます。
当社でも、地元の前橋市立小中学校や保健所に納入しており、瞬時に非接触で体温測定とマスク着用検知ができるので高評価をいただいています。
AI実装サーマルカメラの実効性を知りたい方はこちら↓
ブログ記事【実用性抜群! タブレット型サーマルカメラ を実機デモ動画で紹介】
設置事例【タブレット型サーマルカメラ 「DS-K1TA70MI-T」の調剤薬局への設置】
7. 車両解析・不審行動解析等のアップグレード可能
顔認証カメラシステムの頭脳「AIソフト」に、車両解析・不審挙動解析等のソフトを増設すれば、監視場所内の車両情報・不審挙動等を検知して、アラートできます。
2018年伊勢志摩サミット等でも導入された「ディフェンダーX」も、挙動不審者特有の「精神的ストレスによる一過性の震え」を解析して、犯罪企図者・テロリスト等を事前検知するAIソフトです。
顔認証カメラを導入するには?
最後に、導入を検討される方の具体例の一つとして、最先端&費用対効果に優れたAIソフト実装の顔認証カメラシステムを紹介します。
今回紹介する(株)NSSの顔認証カメラシステムのメーカーサイトはこちら
【AI顔認証カメラソリューション】
AIソフト実装の顔認証カメラ
一般的に普及しているフルHDレベルのアナログカメラ・ネットワークカメラ・デジタルレコーダーと同価格で、最先端の顔認証カメラとデジタルレコーダー導入が可能です。
AIソフト対応のデジタルレコーダー
AI顔認証カメラシステムの機能紹介
以上、「顔認証カメラ「京王線刺傷事件」後のニーズ急増の理由とは!」についてお伝えしました。
★AI顔認証 タブレット型サーマルカメラ 「DS-K1TA70MI-T」の詳細・製品価格・設置価格等については、ご遠慮なく下記バナーよりお問い合わせください。
今なら手軽に身の回りの防犯チェックと防犯対策が出来る無料防犯マニュアル
【あまりお金をかけずに簡単に防犯対策する方法】をPDFファイルでプレゼント中です!
まとめ
【顔認証カメラ「京王線刺傷事件」後のニーズ急増の理由とは!】
◆ 顔認証カメラとは:人物の顔情報を分析し、特定の個人情報として識別可能なAIソフトを実装した防犯カメラ
◆顔認証カメラ「京王線刺傷事件」後の社会的ニーズ急増:限られた人員では監視しきれない不特定多数の挙動を、AI実装の顔認証カメラにより、リアルタイムでモニタリングする必要性増大
◆顔認証カメラの構成・運用方法:顔画像を撮影する「防犯カメラ」と顔画像データを解析する「AIソフト」をネットワークで接続して構成
◆顔認証カメラの機能・効果:防犯対策・万引対策・顧客サービスなど多種多様
◆ 顔認証カメラを導入するには:最先端の実例を紹介
長くなりましたので本日はここまでとします。
最後までお読みいただきありがとうございます。
次回も心を込めてまして、あなたとご家族に最適な防犯対策・セキュリティノウハウを発信してゆきますのでよろしくお願いします。
「防犯対策研究所」
アルファセキュリティ株式会社
代表取締役 新井富美男
アルファセキュリティ対応エリア:関東・群馬・前橋・高崎・伊勢崎・東京・埼玉・栃木を中心に、日本全国は総合防犯士会のネットワークで対応